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マクドナルド化する労働というサブタイトルは意味不明ながら、インパクトは十分ですね。
外食産業やコンビニでは、実質は平社員やアルバイトと同じ仕事内容・権限しかないにも関わらず、店長を管理職として扱って残業代を払わずに長時間労働させることが横行しているのだそうです。この本では、マクドナルド、すかいらーく、セブンイレブン、コナカ、CFJ のケースを取り上げ、偽装管理職の実態と労働者側の自衛の動きについてレポートしています。
マクドナルドに関しては 1/28 に マクドナルド裁判は原告店長の全面勝訴というニュースが記憶に新しいですが、まさにこの原告の方が訴訟するに至ったのかが描かれています。
話の流れはどれも、サービス残業と長時間労働の常習化を含めた労働環境の悪化→労組を結成→経営陣は偽装管理職を認めず→訴訟、という感じです。
各ケースに共通していえることは、企業側は管理職とは名ばかりで法遵守していないと承知していながらコストカットのために偽装管理職を置いていること、従業員を単なる労働力としかみなしておらず労働環境の改善のために結成された労組を蛇蝎のように忌み嫌うこと、でしょうか。
P40-41 のマクドナルド研究の第一人者(と本文にある)ロイル教授の言葉のエピソードが印象的でした(この教授がどのくらい権威でどのくらいちゃんとした研究をしている人なのかはわかりませんが。とりあえず Industrial Relations Journal に論文を発表しているようです)。
「世界中のマクドナルドで労働運動がつぶされてきた。そもそも労働組合をつくらせないというのが、米本社の方針なのです。(中略)一時はあまりの待遇の悪さから労組設立の動きが盛り上がったこともあった。投票をおこなえば確実に労組が承認されるに違いないといった状況になったとき、会社側はなにをしたか。会社の息のかかった新入社員を大量に採用したのです。新人は採用時に”労組に反対する”と誓約させられている。つまり投票しても労組賛成派が負けてしまうくらいに、新人を雇用というかたちで動員したわけです。マクドナルドとは、そこまでやる企業なのです。」
過去の労組の是非はともかく、会社という組織に対して労働者が権利を勝ち取るには、会社内という狭い世界のルール下ではなく外の社会の法のルール下で、個々ばらばらではなく組織で対抗するしかないのではと思います。
肩書だけの管理職―マクドナルド化する労働 (シリーズ労働破壊 3)(安田 浩一/斎藤 貴男)
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